テレビのDXに対応する視聴ログデータ全貌

ビデオリサーチは、テレビのDX(デジタルトランスフォーメーション)に対応する関連会社「Resolving LAB」を2019年に設立しました。Resolving LAB社では、国内主要メーカー保有の視聴ログデータを集約し、当社のもつ視聴実態データハンドリングのノウハウを用いてクリーニング、さらに視聴率データをもとに個人推計することで個人の視聴実態を描きます。このデータを活用し、KPl·KGIに繋がるマーケティング領域でもメディア価値を示せる大規模実数データ分析基盤の構築を目指しています。今回はResolving LAB社が整備する視聴ログデータの全貌と、活用の展望を紹介します。

テレビ稼働データに意識属性をかけ合わせた視聴ログデータ

Resolving LABは、2020年12月現在で約  500万台のテレビ視聴データを保有しています。この膨大なテレビ稼働実態データを推計個人化し、さらに当社の生活者データベース「ACR/ ex」とデータフュージョンすることで、属性や意識といったリッチなプロフィールを備えた全国約1,300万人規模の個人視聴ログをデー夕化する取組みを行っています。このうちー部は外部の1stPartyDataの情報と連携して分析することも可能です。 これらの特徴をさらに詳しく紹介します。

①クリーニングされたログ

視聴ログには、取得元によってデータの粒度に違いが存在します。これらを統一基準でまとめ、データベースに仕上げます。そのうえでデータクリーニングを実施し、Resolving LABではビデオリサーチの治験をもとに異常視聴サンプルをカットするなど、データ水準を視聴率データに近づけるよう日々データ監視を行います。

②個人に分離

視聴ログはテレビの稼働実態を捉えるデータであり、誰が見たかの個人を識別できません。そこで当社が研究開発した「個人視聴分離」という技術を用いて個人の視聴実態に推計分離し、性年代別個人視聴実績を可視化しました。

個人視聴分離は、ビデオリサーチの視聴率を教師データに、テレビ機器の視聴ログを個人のログに推計分離する仕組みです。私どもはこの技術で特許を取得しています。

③意識を紐づけ

ビデオリサーチでは、生活者データベース「ACR/ex」の意識属性を視聴率にデータフュージョンすることで、意識ターゲット別の視聴実態を確認いただけるサービス「ADVANCED TARGET」を現在提供しています。このノウハウを視聴ログデータにも応用することで、全国約1,300万人の推計個人に対して「ACR/ex」意識データが紐づいています。その結果、これまで「ADVANCED TARGET」では分析しづらかった出現率の低いニッチターゲットのテレビ視聴実態も、分析サンプル数を気にすることなくみることができます。

④外部データ連携

テレビ視聴実態をみるセグメントとして、各 企業が保有する会員データベースをはじめとした1stPartyDataを要望するケースが増えて います。1stPartyDataと視聴ログは、Cookie やADIDなどを用いて連携することが可能です。このほかにも、データフュージョンを用いた属性付与など、連携先データの状況に応じた様ざまな連携に対応します。保有する1stPartyDataの中の当該条件合致IDにおけるテレビ視聴実態を確認することで、マスメディアプランニングとデジタルマーケティングを融合した施策を検討することが可能になります。

視聴ログデータで可能な分析

ここまではResolving LABの視聴ログデータについてスペック上の特徴を紹介しました。これまでにない大規模な視聴実態データベースであるResolving LABの視聴ログですが、どういった課題に活用できるでしょうか。2つの方向から活用の方法を紹介します。

活用例.1)
特定の商品関心者や情報接触者に向けたCMのプランニング

Resolving LABの視聴ログデータは、全国約1,300万人の個人推計による分析が可能であるため、これまでは難しかった詳細でニッチなターゲットでも分析が可能となります。例えば、「ADVANCED TARGET」を使った特定の商品関心者の視聴ログデータによるプランニングの他に、オンライン上の行動を軸にテレビ視聴実態を分析できる「VR CUBIC」を通じて、特定の情報接触者に絞り込んだプランニングを実施することなどが可能になります。

活用例.2)
特定の番組視聴者プロフィールから番組枠を価値化する

Resolving LABの視聴ログデータは、視聴実態を24時間365日でとらえたデータであるため、上述の「ADVANCED TARGET」や「VR CUBIC」を用いると、例えば、深夜の特定番組や、さらにその放送回ごとであっても、視聴者の詳細なプロフィールを描くことができるようになります。これまでつかみづらかった番組枠や放送回どとの視聴者プロフィールを明らかにすることができ、番組枠の新たな価値化を行うことが可能になります。

このように、「Resolving LAB」の視聴ログはテレビ視聴実態を実数で表現するだけでなく、従来分析上の課題であったサンプル数の問題をクリアし、デジタル領域と掛け合わせた分析や実態把握において価値をはっきします。次の章では、広告コミュニケーション領域で視聴ログを活用したテレビコンテンツの広告価値可視化について視聴ログを活用した分析の取り込みを具体的に紹介します。

☆ビデオリサーチのレポート・コラム「VR Digest+」は こちら から

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